REFERENCE ROOM

 韓国外交部が公表した「韓日 日本軍慰安婦被害者問題の合意(2015.12.28)検討結果報告書/2017.12.27」( 한·일 일본군위안부 피해자 문제 합의 (2015.12.28.) 검토 결과 보고서 )を訳しました。Google Chrome の自動翻訳をベースにして手を加えたものです。素人の翻訳ですので参考程度に扱ってください。誤訳や気になるところがありましたら教えていただけると嬉しいです。

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韓日 日本軍慰安婦被害者問題の合意
(2015.12.28)
検討結果報告書

2017.12.27

韓日 日本軍慰安婦被害者問題の合意検討タスクフォース


目 次
T.「韓日 日本軍慰安婦被害者問題の合意検討タスクフォース」の発足 ……… 1
U.慰安婦問題の合意の経緯…………………………………………………………… 5
 1. 局長級協議前の段階(〜2014年4月) ………………………………………… 5
 2. 局長級協議を通じての解決への努力(2014年4月〜2015年2月)…………… 7
 3. 高官級協議を通じての合意導出(2015年2月〜2015年12月) ……………… 8
 (1)高官級協議を開始 ……………………………………………………………… 8
 (2)高官級協議を通じての暫定合意 ……………………………………………… 8
 (3)高官級協議の膠着と最終合意 ………………………………………………… 9
V.慰安婦問題の合意の評価…………………………………………………………… 11
 1. 合意内容…………………………………………………………………………… 11
 (1)公開部分 ………………………………………………………………………… 11
 (2)非公開部分 ……………………………………………………………………… 21
 (3)合意の性格 ……………………………………………………………………… 24
 2. 合意の構図………………………………………………………………………… 25
 3. 被害者中心の解決………………………………………………………………… 26
 4. 政策決定過程およびシステム…………………………………………………… 28
W.結 論 ……………………………………………………………………………… 30


T. 「韓日 日本軍慰安婦被害者問題の合意検討タスクフォース」の発足

 2015年12月28日、韓国と日本の外相は、共同記者会見で、日本軍慰安婦被害者問題(以下「慰安婦問題」)に関する両国の合意内容(以下「慰安婦問題の合意」)を発表した。これにより、韓日両国の重要な外交懸案であっただけではなく、国際社会が注目してきた慰安婦問題が、一段落することになった。

 しかし、慰安婦問題の合意の直後から、批判の世論が出始めた。時間が経つにつれ、国民の多数が反対していることが現出し、被害者の関連団体をはじめとする市民社会の反発が目立った。特に、朴槿恵(パク・クネ)大統領の弾劾後に行われた2017年の第19代大統領選挙では、与野党の主要政党候補が、合意の無効化または再交渉の公約を出した。

 2017年5月10日、文在寅(ムン・ジェイン)政府が誕生した。外交部は、7月31日、大臣直属に「韓日、日本軍慰安婦被害者問題の合意検討タスクフォース」(以下「慰安婦TF」)を設置し、慰安婦問題の合意の経緯と内容を検討・評価することとした。慰安婦TFは、オ・テギュ委員長をはじめ、韓日関係、国際政治、国際法、人権など、様々な分野の委員9人が参加した。

  <慰安婦TF委員名簿>
  委員長
   オ・テギュ     元寛勲クラブ幹事(元ハンギョレ新聞論説委員室長)
  副委員長
   ソン・ミラ     韓国人権財団理事長
   ジョ・セヨウン   東西大学特任教授
  民間委員
   ギム・ウンミ    梨花女子大学国際大学院教授
   ソン・ヨル     延世大学校国際学大学院教授
   ヤン・ギホ     聖公会大学校日本語、日本学科教授
  外交部委員
   ベク・ジア     国立外交院外交安保研究所長
   ユ・ギジュン    国際法局審議官
   ファン・スンヒョン 国立外交院教授

 市民社会、政界、マスコミ、学界などは、慰安婦問題の合意の後、被害者の参加、裏面合意、「最終的かつ不可逆的解決」などと関連し、さまざまな疑惑と批判を提起した。慰安婦TFは、これらの疑問や関心に答えられるよう努力した。

 慰安婦TFは、2014年4月16日の慰安婦問題関連第1回韓日局長級協議から、2015年12月28日の合意発表までを検討期間とした。また、事案をより正確に理解するために、検討期間の前後の経過と、国内外の動向も調査した。TFは、全体で20回の会議と集中議論を行った。TFは、外交部が提供した交渉経緯資料を優先検討した後、これを基に、必要な文書を外交部に要請して閲覧した。外交部が作成した文書を主に検討し、外交部が伝えたり保管していた青瓦台(大統領府)と国家情報院の資料を見た。文書およびデータの把握が不足していた部分に関しては、交渉の主要関係者と面談して意見を聞いた。

 慰安婦TFは、次のような基準で経緯を把握し、内容を評価した。

 第一に、「被害者中心のアプローチ」についてである。慰安婦問題の解決は、本質的に「加害者対被害者」の構図で、被害女性の尊厳と名誉を回復し、傷を癒すことにある。被害救済の過程で被害者の参加が何よりも重要であり、政府は被害者の意思と立場を収束して、外交交渉に臨む責務がある。

 第二に、戦時性暴力である慰安婦問題は、反人道的不法行為であり、普遍的人権の問題である。国際社会は、戦時性暴力の問題に関する持続的で体系的な解決の努力をしながら、被害者救済のための国際規範を発展させてきた。したがって慰安婦問題に関しては、韓日両者の次元だけでなく、国際的な次元も考慮しなければならない。

 第三に、過去とは異なり、今日の外交は、政府官僚の手に完全に任されたのではなく、国民とともにするものでなければならない。さらに慰安婦問題のように、国民の関心が大きい事案は、国民とともに呼吸する民主的な手続きと過程を通じて適切に解決するべきである。

 第四に、慰安婦問題は、日韓関係だけでなく、韓国の外交全般に大きな影響を与える事案である。したがって、関係省庁間で、交渉関係者の間の有機的な協力体系と緊密なコミュニケーションを通じ、全体的な対外政策とのバランスをなす交渉戦略を用意することが重要である。

 慰安婦TFは、記録報告等で慰安婦問題の合意がなされた経緯を見て、(1)合意内容、(2)合意の構図、(3)被害者中心の解決、(4)政策決定過程およびシステム、に分けて評価を行った。

 慰安婦TFは、慰安婦問題の合意の経緯と内容についての検討と評価を、任務が限定されているので、慰安婦問題の合意の今後の処理方向に関しては言及しないとした。

  <慰安婦TF会議開催日時>
   全体会議(12回)、    補充会議(全10回)
  TF発足及び第1回会議 7月31日
  第2回会議  8月25日
  第3回会議  9月 1日  3-1回会議 9月 7日
  第4回会議  9月15日  4-1回会議 9月22日
  第5回会議  9月29日
  第6回会議 10月13日  6-1回会議 10月17日
  第7回会議 10月27日  7-1回会議 11月 6日
  第8回会議 11月10日  8-1回会議 11月14日
  第9回会議 11月24日  9-1回会議 12月 1日、 9-2回会議 12月 2日、9-3回会議 12月 6日
  第10回会議 12月 8日  10-1回会議 12月15日、10-2回会議 12月18日
  第11回会議 12月22日
  第12回会議 12月26日
   ※12月1日から12月16日まで集中議論


U. 慰安婦問題の合意の経緯

 1. 局長級協議前の段階(〜2014年4月)


 1991年8月の金学順(キム・ハクスン)日本軍慰安婦被害者の初めての公開証言は、日韓両国だけでなく、国際社会で本格的に慰安婦問題を公論の場に引き上げるきっかけとなった。

 1993年3月、金泳三(キム・ヨンサム)大統領は、慰安婦問題について、日本に金銭的補償を要求せず、韓国政府が被害者を直接支援すると述べた。代わりに、日本政府に、慰安婦問題の真相を調査することを要求した。1)

 日本政府は、1993年8月、慰安所の設置や管理などに日本軍が関与しており、日本軍慰安婦の募集や移送などが総体的に本人の意思に反して行われたことを認める河野官房長官談話を発表した。これをきっかけに、韓国政府は同日、慰安婦問題を、韓日両者次元の外交交渉対象にしないという方針を明らかにした。

 日本政府は、1995年7月に「女性のためのアジア平和国民基金」(以下「アジア女性基金」)を設立し、慰安婦被害者に日本の首相の謝罪の手紙と一緒に、人道的措置として金銭を支給した。2)

 1)1993年3月に韓国外務省は、政府の独自の救済対策を用意して、日本側に対して誠意ある真相調査を促すと発表した。同年6月に「日帝下日本軍慰安婦被害者の生活の安定支援法」が制定され、被害者に1人当たり500万ウォンの生活保護基本金が支給され、生活保護法、医療法などに基づいて生活支援金支給(月15万ウォン)、医療特典など支援が行われた。1998年4月、金大中政府は、被害者に対する生活保護基本金を4千3百万ウォンに拡大するなど、被害者への支援を強化した。
 2)アジア女性基金から金銭を受領した韓国人被害者は、正式には7名ということが知られているが、2014年6月に日本政府が発表した河野談話見直しでは、アジア女性基金は、韓国人被害者61人に、1人当り慰労金200万円と医療福祉支援金300万円を支給したと記述されている。

 日本政府は、1965年の「財産及び請求権に関する問題の解決並びに経済協力に関する日本国と大韓民国との間の協定」(以下「請求権協定」)によって、慰安婦問題はすでに解決されており日本には法的責任がないという立場である。一方、韓国政府は、反人道的不法行為である慰安婦問題は、両国間の財政、民事的債権・債務関係を扱った請求権協定では解決されていない事案であるという立場である。3)

 韓日両国の立場が平行線を走っている中、2011年8月、韓国憲法裁判所が、慰安婦問題に関する違憲決定を下した。憲法裁判所は、請求権協定で、慰安婦被害者たちの日本に対する賠償請求権が消滅しているのかどうかについて、日韓両国の間に解釈の紛争があり、韓国政府がこれを請求権協定の紛争解決手続4)に基づいて解決していないことが違憲であると決定した。これにより、韓国政府は、2011年9月と11月の2回、請求権協定第3条第1項の規定による両者協議を、日本に要請した。しかし、日本は応じなかった。

 2011年12月、韓日首脳会談で、李明博(イ・ミョンバク)大統領は、慰安婦問題解決のための日本政府の決断を促した。日本は、2012年3月に、「佐々江案」として知られている人道的立脚の解決構想5)を非公式に提案したが、韓国政府は、国家の責任を認めることが必要だという理由で拒否した。2012年後半、日韓両国政府は、水面下でも慰安婦問題に関する協議を推進したが、成果を上げられなかった。

 3)2005年8月26日、部傘下の韓日会談文書公開後続対策関連官民共同委員会は、「日本軍『慰安婦』問題など、日本政府や軍など国家権力が関与した反人道的不法行為については、請求権協定によって解決されたものと見ることができず、日本政府の法的責任が残っている」と発表した。
 4)請求権協定によると、協定の解釈及び実施に関する両国間の紛争は、まず外交上の経路を通して(第3条第1項)、そして外交上の経路によって解決することができなかった紛争は、仲裁によって解決(第3条第2、3項)と規定している。
 5)2012年3月、日本外務省の佐々江事務次官が提示した構想として、@首相の謝罪表明、A政府予算による医療費支援など、人道的措置の実施、B在韓日本大使の被害者への訪問、の内容で構成されている。

 2013年2月に発足した朴槿恵政府は、日本を説得して誠意ある措置を引き出す方針を立て、日本政府に慰安婦問題を議論する実務者協議を開催しようと継続的に要求した。しかし、慰安婦問題を含む歴史認識に関する両国首脳の意見において、特別な進展はなかった。

 2.  局長級協議を通じての解決への努力(2014年4月〜2015年2月)

 2014年3月24日〜25日、オランダのハーグで核安全保障サミットが開かれた。米国は、韓・米・日の協力の次元で、韓日関係の改善のために努力し、3月25日、韓・米・日3国首脳会談が別途開催された。この過程で、韓日両国は、慰安婦問題に対処する局長級協議を開始することに合意した。

 慰安婦問題に関連した韓日局長級協議は、韓国外交部北東アジア局長と日本国外務省アジア大洋州局長との間に、2014年4月16日から2015年12月28日の合意発表日まで計12回開かれ、間に非公開協議ももたれた。

  <慰安婦問題に関連した韓日局長級協議開催日時及び場所>
   日 時   区 分   場所      日 時   区 分   場所
  2014. 4.16 第1回協議 ソウル    2015. 3.16 第7回協議 ソウル
  2014. 5.15 第2回協議 東 京    2015. 6.11 第8回協議 東 京
  2014. 7.23 第3回協議 ソウル    2015. 9.18 第9回協議 東 京
  2014. 9.19 第4回協議 東 京    2015.11.11 第10回協議 ソウル
  2014.11.27 第5回協議 ソウル    2015.12.15 第11回協議 東 京
  2015. 1.19 第6回協議 東 京    2015.12.27 第12回協議 ソウル

 局長級協議が開始された後も、双方が基本的な立場だけ繰り返すばかりでなかなか交渉に進展がなかったため、交渉代表の級を高め、首脳に直接のコミュニケーションができる高官級非公開協議が必要だという意見が両側から出始めた。

 3.  高官級協議を通じた合意導出(2015年2月〜2015年12月)

 (1)高官級協議を開始


 韓国政府は、局長級協議の膠着状態を解くために、2014年末、高官級協議を並行推進する方針を定めた。この時から、交渉の中心は、高官級非公開協議に移された。日本は、交渉代表として、国家安全保障会議事務局長を打ち出したのに基づいて、韓国側は、大統領の指示で、イ・ビョンギ国家情報院長を代表として出した。6)

 6)イ・ビョンギ氏は最初から最後まで高官級協議代表として参加した。
   第1回協議の時は国政院長だったが、第2回協議直前の2015年2月に大統領秘書室長になった。


 (2)高官級協議を通じての暫定合意

 第1回高官級協議は、2015年2月に開かれ、同年12月28日の合意発表直前までに、8回の協議がもたれた。双方とも頻繁に高官級の代表との間の電話協議と実務級レベルの協議も並行している。主務省庁である外交部は、高官級協議に、直接参加することはできなかった。しかし、高官級協議の結果が青瓦台から伝達された後、これを検討し、意見を青瓦台に伝達した。

 韓国側は、第1回高官級協議に先立ち、2015年1月に開かれた第6回局長級協議で重要な要件として、「道義的」などの修飾語がない日本政府の責任の認定、以前より進展した内容の公式謝罪、謝罪の不可逆性の担保、日本政府の予算を使用した履行措置の実施、を提示した。

 日本側は、第1回高官級協議で、日本側がとる措置とともに、最終的かつ不可逆的解決の確認、在韓日本大使館前少女像問題解決、国際社会での非難・批判を自制するなど、韓国側が実施する措置を提示した。日本側は、これを公開部分と非公開部分に分けて、合意に含ませた。

 双方は、高官級協議を開始して、約2か月ぶりの2015年4月11日、第4回高官級協議で、ほとんどの争点を妥結して、暫定合意した。合意内容は、日本政府の責任問題、謝罪、金銭的措置、のような3つの主要な事項はもちろん、最終的かつ不可逆的解決、少女像問題、国際社会での相互の非難・批判の自制、の項目が含まれていた。また、関連団体の説得、第三国の碑、「性奴隷」の用語、に関する非公開情報も含まれていた。

 (3)高官級協議の膠着と最終合意

 2015年4月暫定合意の内容について、両国首脳の追認を受ける過程で、日本側は、非公開の部分である第三国の碑に関連して、碑設置の動きを韓国政府は支持していない旨の内容を追加することを希望した。韓国側は、このような内容を追加することは、すでに妥結された内容に関する本質修正であるため、受け入れられないとした。

 このような中、2015年6月末、いわゆる「軍艦島」をはじめとする日本近代産業施設のユネスコ世界遺産登録の問題により、両国政府の葛藤が大きくなり、慰安婦問題に関する協議は進展しなくなった。

 2015年11月1日に、ソウルで開かれた韓・日・中3か国首脳会議は、中断していた高官級協議を再開するきっかけとなった。11月2日、韓日首脳会談で、両国首脳は、韓日国交正常化50周年という点を勘案して、可能な限り早い時期に慰安婦問題を妥結するよう意見を集約した。朴槿恵大統領は、年内妥結に強い意欲を見せ、2015年12月23日、第8回高官級協議において、合意が最終妥結された。

 韓日外相は、2015年12月28日、ソウルで会談を開き、合意内容を確認したのに続いて、共同記者会見を開き、これを発表した。同日、両首脳は電話で合意内容を再確認した。そして大統領は、慰安婦問題と関連した対国民メッセージを発表した。

 最終的な合意内容は、第三国の碑と少女像の部分が一部変更されたことを除いては、暫定合意の内容と同じであった。


V.慰安婦問題の合意の評価

 次は、合意内容、合意の構図、被害者中心の解決、政策決定過程、およびシステムに分けて評価した。

 1.合意内容

 (1)公開部分

  ア.日本政府の責任


□(韓日の外相共同記者会見、日本側の発表内容)
 慰安婦問題は、当時の軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題であり、かかる観点から、日本政府は責任を痛感している。


 責任の部分で、日本政府の責任を、修飾語なしで明示するようにしたことは、責任に関する言及がなかった河野談話、また責任の前に「道義的」がついていたアジア女性基金実施時の日本の首相の手紙と比較して、進展と見ることができる。また、「日本政府は責任を痛感」することに加えて、首相の謝罪と反省の心を表明し、日本政府の予算拠出を前提とした財団の設立が合意内容に含まれているのは、日本が法的責任を事実上認めたものと解釈することができる側面がある。

 しかし、日本政府は、請求権協定で慰安婦問題はすでに解決されたので法的責任は存在しないという立場を堅持している。日本側は、交渉協議の全過程と交渉妥結の直後、通常の間の通話に至るまで、一貫して繰り返しこのような立場をとった。

 韓国政府は、日本がかたくなに法的立場を固守しており、法的責任の認定を引き出すのは難しいと見て、日本政府が法的責任を事実上認めたものと解釈されるようにする現実的な方策を推進した。韓国側は「消耗的な法理論争を繰り広げるのではなく、被害者を中心に考えながら、被害者が納得できる解決策を導き出すという姿勢で創造的な解決策を模索することが望ましい」との立場で交渉を進めた。

 法的責任を認めさせることは、被害者側の重要な要件の一つであった。外交部も、内部検討で、法的責任は国内の説得の上で重要な事案であり、単純に「日本政府の責任」とした場合、国内の説得に難航が予想されるとの問題を認識していた。韓日両サイドは、この部分が問題になることを予想して、発表の内容に関してのマスコミからの質問は、答弁の想定で、「合意文案の『責任』の意味についての質問があった場合は、『日本軍慰安婦被害者問題は、当時の軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題であり、かかる観点から、日本政府は責任を痛感している』という表現そのままであり、それ以上でもそれ以下でもない」と答弁するよう調整した。7)

 7)「発表内容に関するマスコミ質疑応答要領」には上の内容以外にも下記のような内容が盛り込まれている。
 (質問)今回の合意に基づいて実施する具体的な事業内容があるのか、また、本事業に伴う予算規模はどの程度を想定しているのか?
 (応答)韓国政府が日本軍慰安婦被害者への支援を目的に財団を設立し、ここに日本政府の予算で資金を一括拠出し、韓日両国政府が協力して、すべての日本軍慰安婦被害者の名誉と尊厳の回復、心の傷の治癒のための事業を実施することとする。具体的には、▲すべての日本軍慰安婦被害者の名誉と尊厳の回復に貢献する心の傷の治癒のための措置、▲医療サービス提供(医薬品支給を含む)、▲ヘルスケアと療養、介護支援、▲上記財団の目的に照らして適切なその他の措置を考えていること、事業は今後、韓日両国政府間の合意された内容の範囲内で実施する。日本政府が拠出する予算規模についても、今後調整していく予定だが、約000円程度を想定している。

 韓国側は、交渉で、従来の日本の「道義的責任を痛感」より進展した「責任を痛感」の表現を導き出した。しかし、「法的」責任や「責任を認め」という言葉には至らなかった。韓国側は、これを補完するために、被害者への訪問など、被害者の心を納得させることができる措置を日本側に要求したが、合意に含めることはできなかった。

  イ.日本政府の謝罪

□(韓日の外相共同記者会見、日本側の発表内容)
 安倍内閣総理大臣は、日本国の内閣総理大臣として改めて、慰安婦として数多の苦痛を経験され、心身にわたり癒しがたい傷を負われた全ての方々に対し、心からおわびと反省の気持ちを表明する。


 安倍首相は、内閣総理大臣の資格で謝罪と反省を表明した。過去のアジア女性基金当時、被害者に配信された日本の首相の手紙にも「謝罪と反省の気持ち」という表現が含まれていたが、慰安婦問題の合意では、より正式な形で、これらの意味を明らかにしたという点では、今回の謝罪と反省の表明は、従来のよりは良くなったと見ることができる。

 被害者と関連団体は、日本政府の「元に戻すことができない」謝罪を要求してきたし、韓国政府も交渉過程で、不可逆的公式性の高い内閣決定(閣議決定)の形の謝罪を要求した。しかし、内閣の決定を通した謝罪には至らなかった。また、形式において、被害者に謝罪と反省の気持ちを直接伝えるものではなかった。内容も、アジア女性基金の首相の手紙の中で、「道義的」の用語を除いて同じ表現と語順をそのまま繰り返した。

  ウ.日本政府の金銭的措置

□(韓日外相共同記者会見、日本側の発表内容)
 日本政府は、これまでも本問題に真摯に取り組んできたところ、その経験に立って、今般、日本政府の予算により、全ての元慰安婦の方々の心の傷を癒やす措置を講じる。
 具体的には、韓国政府が、元慰安婦の方々の支援を目的とした財団を設立し、これに日本政府の予算で資金を一括で拠出し、日韓両政府が協力し、全ての元慰安婦の方々の名誉と尊厳の回復、心の傷の癒やしのための事業を行うこととする。


 金銭的措置の部分で、アジア女性基金とは異なり、日本政府の予算から全額を拠出した金銭を使用して、韓国内に財団が設立された。8)そして慰安婦問題の合意当時の生存被害者47のうちの36人、死亡被害者199人の遺族68人が、財団を介して、金銭(生存者1億ウォン、死者2千万ウォン)を受けたり、また受ける意思を明らかにした(12月27日現在)。

 8)高官級協議で合意された「財団設立に関する措置の内容」に以下のような内容がある。
― すべての日本軍慰安婦被害者の方々の名誉と尊厳回復と心の傷を癒す目的で、韓国国内の適切な基盤について、日本政府は、その予算で資金を一括拠出し、事業の財源とする。(※日本政府予算による拠出は、1回に限る)
― 同財団の活動は、以下のとおり。 ▲目的:すべての日本軍慰安婦被害者の方々の名誉と尊厳の回復と心の傷の治癒、▲対象:すべての日本軍慰安婦被害者の方々、▲事業:@すべての日本軍慰安婦被害者の方々の名誉と尊厳の回復に貢献する心の傷の治癒のための措置、医療サービス提供(医薬品の支給を含む)、A健康管理や療養・介護支援、B上記財団の目的に照らして適切なその他の措置、▲実施体制:財団は、両国政府間の合意された内容の範囲内で事業を実施する。財団は、両国政府に対して事業の実施について定期的に通知するものとし、必要に応じて、両国政府間協議をする。
― 財団設立方法:韓国政府は、公益法人の設立手続きに基づいて、政府登録公益財団の形で推進する。
― 財団を設立し、日本政府の予算の拠出手順は、以下のように推進する:@韓国内財団設立準備委員会発足、A両国政府間財団の事業内容及び実施方法などを含む口上書の交換、B準備委員会−韓国、政府間の財団事業等の権限委任のための書簡の交換、C準備委員会−日本、政府間の資金拠出のための書簡の交換、D日本政府の財団への資金拠出。


 慰安婦問題は、請求権協定により解決されており法的責任はないという日本を相手に、日本政府の予算だけを財源にして個人に支給されることができる金銭を受け取ったということは、これまでなかったことである9)

 しかし、日本側は、合意直後から、財団に拠出する金銭の性格は法的責任に基づく賠償ではないとしている。また一部の被害者と関連団体も、賠償次元の金銭ではないので受け入れることができないとしている。このように被害者の立場で責任問題が完全に解消されない限り、被害者が金銭を受けたとしても慰安婦問題が根本的に解決されたわけではない。

 日本政府が出す金銭が10億円と定められたのは、客観的算定基準によるものではなかった。韓日外交当局の交渉過程で、韓国政府が被害者から金銭の額について意見を取り入れたという記録は見られなかった。

 また、韓国に設立された財団において、被害者と遺族に金銭を与える過程で、受け取る人と受け取らない人に分かれた。これにより、韓日間の摩擦構図である慰安婦問題が、韓国内の摩擦構図に変わってしまった側面がある。

 9)高官級協議で合意された「財団設立に関する議論の記録」に以下のような内容がある。
― 現金支払いと関連して、韓国側代表から使途を問わない現金を日本軍慰安婦被害者の方々に配布することは考えておらず、本当に必要な場合に、その使途に応じて現金支給をする場合を排除しないことを望むという意味の発言があったことを勘案して、日本側代表は、その前提として、「現金の支払いは含まれていない」という表現の削除に同意する。
― 「財団は、両国政府に対して事業の実施について定期的に通知し、必要に応じて、両国政府間で協議する」は、編集のために、日本側の代表から、同テキストに同意するためには、日本政府の意図に反して、財団の事業が実施されないことを確認してほしいと述べた点については、韓国側代表から、そうする旨の応答があった。


  エ.最終的かつ不可逆的解決

□(韓日外相共同記者会見、日本側の発表内容)
 日本政府は上記を表明するとともに、以上申し上げた措置(外相会談時の「上記Aの措置」)10)を着実に実施するとの前提で、今回の発表により、この問題が最終的かつ不可逆的に解決されることを確認する。
□(韓日外相共同記者会見、韓国側の発表内容)
 韓国政府は、日本政府の表明と今回の発表に至るまでの取組を評価し、日本政府が先に表明した措置(外相会談時の「上記1.Aの措置」)10)が着実に実施されるとの前提で、今回の発表により、日本政府と共に、この問題が最終的かつ不可逆的に解決されることを確認する。韓国政府は、日本政府の実施する措置に協力する。
  ※ 下線の追加は慰安婦TF


 10)双方が高官級協議で合意した内容は、「日本政府は上記を表明するとともに、上記Aの措置を着実に実施するとの前提で」だったが、日本側は共同記者会見で「以上申し上げた措置を着実に実施することを前提で」と発表した。韓国側は、事前に合意された内容である「日本政府が上記1.Aで表明した措置が着実に実施されるとの前提で」を、共同記者会見では「日本政府が先に表明した措置を着実に実施することを前提で」と発表した。

 最終的かつ不可逆的解決という表現が合意に入ったことは、慰安婦問題の合意発表後、国内で、論争が大きくなった事案であった。

 「不可逆」という表現が合意に入った経緯を見ると、2015年1月に第6回局長級協議で、韓国側が先にこの用語を使用した。韓国側は、既になされたものより進展した日本の首相の公式謝罪が必要、とするとともに、その不可逆性を担保するために、内閣の決定を経た首相の謝罪表明を要求した。

 韓国側は、日本の謝罪が公式性を持たなければならないという被害者団体の意見を参考にして、これらの要求をした。被害者団体は、日本はこれまで謝罪をした後に覆す事例が頻繁にあったので、日本が謝罪をする場合、「元に戻すことができない謝罪」がなければならないことを強調してきた。 2014年4月に被害者団体は、「日本軍慰安婦問題解決のための韓国の市民社会の要求書」で、「犯罪事実と国家責任について覆すことができない明確な方式の公式に認定された謝罪と被害者に対する法的賠償」を主張している。

 日本側は、局長級協議の初期には、慰安婦問題が「最終」で解決すべきだとだけ言っていたが、韓国側が、第6回局長級協議で、謝罪の不可逆性の必要性に言及した直後に開かれた第1回高官級協議から、「最終」のほか、「不可逆」の解決を一緒に要求してきた。

 2015年4月の第4回高官級協議で、このような日本側の要求が反映された暫定合意が行われた。韓国側は「謝罪」の不可逆性を強調したが、当初の趣旨とは異なり、合意では「解決」の不可逆性を意味するもので、脈絡が変わってしまった。

 外交部は、暫定合意の直後、「不可逆」の表現が含まれる場合、国内的に反発が予想されるので、削除が必要であると、レビューコメントを青瓦台に伝達した。しかし青瓦台は、「不可逆」の効果は、責任を痛感と謝罪表明をした日本の方にも適用することができるという理由で、受け入れなかった。

 「最終的かつ不可逆的解決」が含まれている文章の前に、「日本政府が財団関連措置を着実に実施することを前提で」という表現を入れようと先に提案したのは韓国だった。韓国側は、慰安婦問題の合意発表時点では、日本政府の予算からの拠出がまだ行われていない時なので、履行を確実に担保するために、これらの表現を提案した。

 この節は、最終的かつ不可逆的な解決の前提に関する議論を生んだ。日本政府が予算を拠出するだけで、慰安婦問題が最終的かつ不可逆的に解決されると解釈される余地を残したからである。しかし韓国側は、協議の過程で、韓国側の意図を確実に反映することができる表現を含める努力を積極的にしなかった。

 結局、双方とも、慰安婦問題の「解決」は、最終的かつ不可逆的にを明確に表現しながら、「法的責任」を認めることは解釈をを通じてのみ行うことができる線で合意した。それなのに韓国政府は、日本側の希望に応じて、最終の合意で、日本政府の表明と措置を肯定的に評価した。また、日本政府が実施する措置に協力するとも述べた。

  オ.在韓日本大使館前少女像

□(韓日外相共同記者会見、韓国側の発表内容)
 韓国政府は、日本政府が在韓国日本大使館前の少女像に対し、公館の安寧・威厳の維持の観点から懸念していることを認知し、韓国政府としても、可能な対応方向について関連団体との協議を行う等を通じて、適切に解決されるよう努力する。


 日本側は、少女像の問題について、格別の関心を見せた。合意内容は、外相が共同記者会見で発表した部分と発表していない部分に分かれているが、少女像の問題は、両方に含まれていた。

 少女像の問題などに関連し、双方が非公開にした部分は、以下の通りである。

 日本側は、「今回の発表に基づき、慰安婦問題は最終的かつ不可逆的に解決されるので、挺対協など各種団体などが不満を表明することがあっても、韓国政府はこれに同調せず、説得してもらいたい。在韓日本大使館前の少女像をどのように移転するのか、具体的な韓国政府の計画を聞きたいと思っている」と言及した。

 これに対して韓国側は、「韓国政府は、日本政府が表明した措置の着実な実施が行われることを前提で、今回の発表により、日本軍慰安婦被害者問題は、最終的かつ不可逆的に解決されることを確認し、関連団体などの意見表明があった場合、韓国政府として説得に努める。韓国政府は、日本政府が在韓日本大使館前の少女像の公館の安寧威厳の維持という観点から懸念していることを理解して、韓国政府としても可能な対応の方向について、関連団体との協議などを通じて、適切に解決されるように努める」とした。

 日本側は、交渉の初期から、少女像の問題を提起し、合意内容の公開部分に含ませることを希望した。韓国側は、少女像の問題を交渉対象としたという批判を懸念して、この問題を合意内容に含めることに反対した。しかし、交渉の過程で、最終的に、これを非公開の部分に入れようと提案した。

 双方が、交渉で、具体的な表現をめぐり駆け引きをした末、最終的には、「関連団体との協議などを通じて適切に解決されるように努める」という表現が合意内容の公開部分と非公開部分に同時に入ることとなった。韓国側は、これは少女像の件を合意したというものではなく、発表内容の「努力する」以上の約束は別にないと説明してきた。特に、国会、マスコミなどが、公開された内容以外の合意があるかどうかを尋ねたときは、少女像に関連するものとしては、そのような合意はない旨を回答してきた。

 しかし、韓国側は、公開部分で少女像について関連発言をしたこととは別に、非公開の部分で日本側が少女像の問題を提起したことに対して応ずる形式で、同じ内容の発言を繰り返した。特に、非公開の部分での韓国側の少女像についての関連発言は、公開部分の文脈とは異なり、「少女像をどのように移転するのか、具体的な韓国政府の計画を聞きたいと思っている」という日本側の発言に対応する形になっている。

 少女像は、民間団体主導で設置されただけに、政府が関与して撤去するのは難しいし、それにもかかわらず、韓国側はこれを合意内容に含めていた。このため、韓国政府が少女像を移転することは約束していないという意味合いが色あせることになった。

  カ.国際社会での非難・批判の自制

□(韓日外相共同記者会見、日本側の発表内容)
 あわせて、日本政府は、韓国政府と共に、今後、国連等国際社会において、本問題について互いに非難・批判することは控える。
□(韓日外相共同記者会見、韓国側の発表内容)
 韓国政府は、今般日本政府の表明した措置が着実に実施されるとの前提で、日本政府と共に、今後、国連等国際社会において、本問題について互いに非難・批判することは控える。


 国際社会で相互に非難・批判を自制することと関連して、韓国側は、この問題も慰安婦問題が解決されると自然に解けるだろうと主張したが、日本側は、これらの内容を含ませることを望み続けた。韓国側は、「日本政府が表明した措置が着実に実施されることを前提で」、非難・批判を「相互」に自制することに同意した。

 慰安婦問題の合意以後、青瓦台は、外交部に、基本的に国際舞台で慰安婦関連の発言をするなという指示をした。だから、まるでこの合意を通じて、国際社会で慰安婦問題を提起しないことを約束したというような誤解を呼んだ。

 しかし慰安婦問題の合意は、韓日両国の次元で、日本政府の責任、謝罪、補償問題を解決するためのものであり、国連などの国際社会で、普遍的人権の問題、歴史的教訓に、慰安婦問題を扱うことを制約するものではない。

 (2)非公開部分

 慰安婦問題の合意には、外相共同記者会見の発表内容に加えて、非公開の部分があった。この方法は、日本側の希望に応じて、高官級協議で決定した。非公開部分は、@外交長官会談非公開言及の内容、A財団設立に関する措置の内容、B財団設立に関する議論の記録、C発表内容に関するマスコミ質疑応答要領になっている。11)

 11)高官級協議で議論された「財団設立に関する措置の内容」と「財団設立に関する議論記録」などに基づいて、「和解・治癒財団」が設立され、関連する事業が実施された。 「財団設立に関する措置の内容」は、レポート14ページ脚注8)、「財団設立に関する議論記録」は、15ページの脚注9)、「発表内容に関するマスコミ質疑応答要領」は、12ページの脚注7)で確認することができる。

 非公開の言及については、韓国挺身隊問題対策協議会(以下「挺身隊対策協」)など、被害者関連団体の説得、在韓日本大使館前少女像、第三国の碑、「性奴隷」の用語など、国内的に敏感な事項である。非公開の言及については、日本側が先に発言をして、韓国側がこれに対して対応する形式で構成されている。

 まず、日本側は、(1)「今回の発表に基づいて、慰安婦問題は、最終的かつ不可逆的に解決されるので、挺対協など各種団体が不満を表明する場合にも、韓国政府としては、これに同調せず、説得してもらいたい。在韓日本大使館前の少女像をどのように移転するのか、具体的な韓国政府の計画を尋ねたいと思っている」、(2)「第三国における慰安婦関連の像・碑の設置については、このような動きは、諸外国では、各民族が平和と調和の中で共生することを希望している中で、適切でないと考えること」、(3)「韓国政府は今後、『性奴隷』という言葉を使用しないことを希望する」と述べた。

 続いて韓国側は、(1)「韓国政府は、日本政府が表明した措置の着実な実施が行われることを前提で、今回の発表により、日本軍慰安婦被害者問題は、最終的かつ不可逆的に解決されることを確認し、関連団体などの意見表明があった場合、韓国政府としては説得に努める。韓国政府は、日本政府が在韓日本大使館前の少女像の公館の安寧威厳の維持という観点から懸念していることを理解して、韓国政府としても可能な対応の方向についての関連団体との協議などを通じ、適切に解決されるように努める」、(2)「第三国での日本軍慰安婦被害者関連石碑・像の設置の問題と関連して、韓国政府が関与しているわけではないが、今回の発表に基づいて韓国政府としても、このような動きを支援することなく、今後の日韓関係が健全に発展することができるよう努める」、(3)「韓国政府は、この問題に関する公式名称は『日本軍慰安婦被害者問題』だけであることを改めて確認する」と対応している。

 韓国政府は、公開された内容以外の合意事項があるかを問う質問に対して、少女像と関連してはそのようなことがないとしながらも、挺対協説得、第三国の碑、「性奴隷」表現と関連した非公開情報があるという事実は、言わなかった。

 韓国側は、交渉の初期から、慰安婦被害者団体と関連した内容を非公開として受け入れた。これは、被害者中心、国民中心ではなく、政府を中心に合意をしたことを示している。

 日本側は、挺対協など、被害者関連団体を特定し、韓国政府に説得を要請した。これに対して韓国側は、挺対協を特定せず、「関連団体の説得の努力」をすると、日本側の希望を事実上受け入れた。

 また、日本側は、海外に碑などを設置することを韓国政府が支援しないという約束を結ぼうとした。韓国側は、第三国の碑設置は、政府が関与することではないとして、日本の要求を拒否したが、最後の段階で「支援せず」という表現を入れることに同意した。

 日本側は、韓国側が性奴隷の表現を使用しないことも求めた。韓国側は、性奴隷が、国際的に通用する用語である点などを理由に反対したが、政府が使用する公式名称は「日本軍慰安婦被害者問題」だけであると確認した。

 非公開の言及について、韓国政府が、少女像を移転すること、第三国の碑を設置しないように関与すること、「性奴隷(sexual slavery)」の表現を使用しないことを約束したということはないが、日本側にこれらの問題に関与することができる余地を残した。

 2015年4月の第4回高官級協議で暫定合意の内容が妥結した後、外交部は、内部検討会議で、四種の、修正・削除が必要な事項を整理した。ここでは、非公開部分の第三国の碑、性奴隷の表現の二つが入っており、公開および非公開部分の少女像についての言及も含まれていた。これは、外交部が、非公開合意の内容が副作用をもたらす可能性があることを認知していたことを示す。

 (3)合意の性格

 慰安婦問題の合意は、両国の外相の共同発表と、通常の追認を経ての公式約束であり、その性格は、条約ではなく、政治的合意である。

 韓日両国政府は、高官級協議の合意内容を外交長官会談で口頭で確認し、会談直後の共同記者会見で発表した。そして、事前に約束したように、両国首脳が電話で追認する形式をとった。

 双方が発表内容を、それぞれの公式ウェブサイトに掲載しながら、お互いの内容が一致しない部分が生じた。韓国外交部は、外相共同記者会見で発表した内容を、日本の外務省は、双方が事前に合意した内容を、公式ウェブサイトに掲載した。また、双方がそれぞれ公式ウェブサイトに載せた英語訳も差があり、混乱を加えた。だから、実際の合意内容が何なのか、発表された内容がすべてなのか等についての疑惑と議論を生んだ。

 2.合意の構図

 その間、被害者側の3つの重要な要件、すなわち、日本政府の責任の認定、謝罪、賠償の観点から見ると、慰安婦問題の合意は、アジア女性基金などの従来と比較して良くなったと見ることができる側面がある。特に、安倍政府を相手にこの程度の合意を成し遂げたことを評価するいくつかの見方もある。

 3つの重要な要件は、日本側が、他の条件を付けずに自発的に実行することが望ましいとした。しかし、慰安婦問題の最終的かつ不可逆的解決の確認、少女像問題の適切な解決のための努力、国際社会での相互の非難・批判を自制するなど、日本側の要求を韓国側が受け入れるという条件で妥結された。

 韓国側は、最初は河野談話に記載され、将来の世代の歴史教育、真相究明のための歴史共同研究委員会の設置など、日本側がなさなければならない措置を提示し、対抗もしたが、最終的には、日本側の構図通りの交渉をすることになった。このように3つの主要事項と韓国側の措置が交換されるように合意が行われたことにより、3つの重要な事項で、ある程度の進展に評価できる部分でさえも、その意味が色あせることとなった。

 さらに、公開部分のほか、韓国側が一方的に負担することになるであろう内容が、非公開部分に含まれていることが明らかになった。また、すべての市民社会の活動と、国際舞台で韓国政府の活動を制約するものと解釈される余地がある点がある。このため、公開された部分だけの不均衡な合意が、さらに傾かせることになった。

 3.被害者中心の解決

 慰安婦問題の合意について浮上している重要な問題意識は、この合意が、慰安婦被害者と関連団体と国連など国際社会が強調してきた被害者中心のアプローチとその旨を反映しているかどうかという点である。韓国政府は、慰安婦問題を、戦時性暴力など普遍的価値として、女性の人権を保護するための次元で扱っている。

 戦時の女性の人権問題と関連して、被害者中心のアプローチとは、被害者を中心に置いて救済と補償が行われるということである。 2005年12月の国連総会決議によると、被害者が経験した被害の深刻度と被害が発生した状況の歴史的な文脈に応じて、それに対応する完全かつ効果的な被害の回復を行うということである。

 朴槿恵大統領は、慰安婦問題と関連して、「被害者に対応することができ、私たち国民が納得でき」、「国民目線で合致し、国際社会も受け入れてくれる」解決が必要があることを強調した。外交部は、局長級協議の開始決定後、全国の被害者団体、民間の専門家などに会った。 2015年だけで、全部で15回以上、被害者と関連団体に連絡を取った。

 被害者側は、慰安婦問題の解決のためには、日本政府が法的責任を認めること、公式謝罪、個人賠償、の3つが、何よりも重要であると言ってきた。外交部は、これらの意見や専門家のアドバイスをもとに、修飾語のない日本政府の責任の認定、日本の首相の公式謝罪、個人補償、を主な内容とする協議案を用意して、局長級と高官級それぞれの協議に臨んだはずである。

 外交部は、交渉に臨みながら、韓日両国政府間で合意しても、被害者団体が受け入れなければ再び原点に戻るしかないので、被害者団体を説得することが重要であるとの認識を持った。また、外交部は、交渉を進める過程で、被害者側に時折関連の内容を説明した。しかし、最終的かつ不可逆的解決の確認、国際社会において非難・批判を自制するなど、韓国側がとるべき措置があることに関しては、具体的に教えなかった。金銭の額についても、被害者の意見を取り入れていない。結果的に、彼らの理解と同意を引き出すことに失敗した。

 被害者団体は、合意発表直後の声明を通じて、「被害者、支援団体、国民の熱望は、日本政府が、日本軍の『慰安婦』犯罪について、国が法的責任を明確に認め、それに伴う責任を履行することにより、被害者が名誉と人権を回復し、再びこのような悲劇が再発しないようにすることだった」と反発した。加えて、これに最終的かつ不可逆的解決と少女像の問題などが含まれていることに対して強く批判した。

 女性差別撤廃委員会(CEDAW)は、日本政府の定例報告書に関する2016年3月の最終見解で「慰安婦問題は『最終的かつ不可逆的に解決されたもの』と主張した発表は、『被害者中心のアプローチ』を完全に採用していなかった」と評価した。また、合意を履行する過程で、被害者の意思を十分に考慮して、真実、正義、賠償の、被害者の権利を保障することを日本政府に促した。12)拷問防止委員会13)なども慰安婦問題の合意について、被害者中心のアプローチが欠けたと指摘した。

 12)CEDAW/C/JPN/CO/7-8(2016).
 13)2017年5月に、拷問防止委員会は、被害者の権利と国家の責任を規定した拷問防止条約第14条の実施に関する一般的なコメントに、当事者の合意が十分に満たされていないことなどを指摘し、慰安婦問題の合意の修正を勧告した。(CAT/C/KOR/CO/3-5).


 4.政策決定過程およびシステム

 慰安婦問題を外交の中で扱うときは、人類普遍の価値を追求すると同時に、対外政策全般と適切なバランスを考慮しなければならない。引火性が大きい慰安婦問題は、慎重にアプローチしていかないと、対日外交だけでなく、外交全般に大きな影響を及ぼすものであるからである。朴槿恵政府は、慰安婦問題解決が日韓関係改善の前提であるとして、その硬直な対応により様々な負担をもたらした。

 朴槿恵大統領は、就任初年度の2013年の3.1節記念演説で、「加害者と被害者という歴史的立場は、千年の歴史が流れても変わらない」と対日強硬策を主導した。韓国政府は、慰安婦問題と首脳会談の開催を関連付けたことにより、歴史認識摩擦と安全保障、経済、文化などの分野で高い代価を払った。政府レベルの摩擦が、相互過剰反応と国際舞台での過度な競争を駆り立て、両国の国民レベルの感情の溝も深めることになった。

 日韓関係の悪化は、米国のアジア・太平洋地域の戦略上の負担として作用することにより、米国が両国間の歴史問題に関与するという結果をもたらした。これらの外交環境下で、韓国政府は、日本政府との交渉を通じて、慰安婦問題を早急に解決させなければならない状況を迎えさせることになった。

 韓国政府は、慰安婦問題と安保・経済部門などを分離して対応しないことにより、「慰安婦外交」に没頭させられることになった。また、大統領は、慰安婦問題解決のために、米国を介して、日本を説得するという戦略を導いた。数回の韓米首脳会談で、日本の指導層の歴史観のために日韓関係の改善がなされないということを繰り返して強調した。しかし、このような戦略は、効果を上げられなかったし、むしろ米国の「歴史疲労」現象を呼ぶことになった。

 慰安婦問題の交渉と関連した政策の決定権は、過度に青瓦台に集中していた。大統領の核心の参謀たちは、大統領の強硬な姿勢が対外関係全般に負担をもたらすことになるにもかかわらず、サミットと連携して、日本を説得しようという大統領の意志に順応した。しかも大統領が、疎通が不足している状況で、調整されていない指示をすることにより、交渉関係者の身動きの幅を制約してしまった。

 主務省庁である外交部は、慰安婦問題の交渉では助演であり、重要な争点について、意見を十分に反映させなかった。また、高官級協議を主導した青瓦台と外交部との間の適切な役割分担と有機的な協力も不足していた。


W. 結 論

 慰安婦TFは、これまで、被害者中心のアプローチ、普遍的価値と歴史問題に接する姿勢、外交での民主的要素、国内の有機的な協力とコミュニケーションを通じたバランスのとれた外交戦略設営という次元で、合意の経緯を把握し、内容を評価した。

 慰安婦TFは、次の4つの結論を下した。

 第一に、戦時における女性の人権についての国際社会の規範に位置されるべき被害者中心のアプローチが、慰安婦問題の交渉過程で十分に反映されず、一般的な外交懸案のように、ギブアンドテイク的交渉で合意がなされた。韓国政府は、被害者が一人でも多く生きている間に問題を解決しなければならないとして、協議に臨んだ。しかし、協議の過程で、被害者の意見の十分な収束のないまま、政府の立場を中心に合意を締結した。今回の場合のように、被害者が受け入れない限り、政府間の慰安婦問題の「最終的かつ不可逆的解決」を宣言したとしても、問題は再燃するしかない。

 慰安婦問題のような歴史問題は、短期的な外交交渉や政治的妥協では解決されがたいものである。長期的に、価値ある認識の普及とともに、将来の世代の歴史教育と並行して推進しなければならないものである。

 第二に、朴槿恵大統領は、「慰安婦問題の進展のない首脳会談は不可」を強調するなど、慰安婦問題を韓日関係全般事項と連携して解決しようとしたものの、むしろ日韓関係を悪化させた。また、国際環境が変わり、「2015年中の交渉終結」の方針に旋回し、政策の混乱を呼び込んだ。慰安婦などの歴史問題が、韓日関係だけでなく、対外関係の全般に負担をかけないように、バランスのとれた外交戦略を準備しなければならない。

 第三に、今日の外交は、国民とともにしなければならない。慰安婦問題のように、国民の関心が大きい事案ほど、国民と呼吸をともにする民主的な手続きとプロセスを重視する必要がある。しかし高官級協議は、終始秘密交渉で進められており、知られている合意内容に加えて、韓国側の負担になるであろう内容も公開されていなかった。

 最後に、大統領と交渉責任者である外交部との間のコミュニケーションが不足していた。この結果、政策の方向が、環境の変化に応じて変更または補足するというシステムが作動しなかった。今回の慰安婦問題の合意は、政策決定過程で、幅広い意見収集と有機疎通、関連省庁間の適切な役割分担が必要であることを示した。

 外交は、相手がいるだけに、最初に立てた目標や基準と、検討の過程で提起された意見の、両方を反映させることはできない。しかし、これらの外交交渉の特性と困難を勘案しても、慰安婦TFは、上記の4つの結論を下さざるを得なかった。〈終了〉




 原文(韓国語):한·일 일본군위안부 피해자 문제 합의 (2015.12.28.) 검토 결과 보고서 / 2017.12.27.
        한·일 일본군위안부 피해자 문제 합의 검토 태스크포스 / 대한민국 외교부 웹 사이트
        韓日 日本軍慰安婦被害者問題の合意(2015.12.28)検討結果報告書/2017.12.27
        韓日 日本軍慰安婦被害者問題の合意検討タスクフォース(大韓民国外交部ウェブサイト)
        <http://www.mofa.go.kr/upload/cntnts/www/result_report.pdf>





【参考】 日韓両外相共同記者発表 日本語版、韓国語版、英語版 (外務省ホームページから)

 日韓両外相共同記者発表 平成27年12月28日

1 岸田外務大臣

 日韓間の慰安婦問題については,これまで,両国局長協議等において,集中的に協議を行ってきた。その結果に基づき,日本政府として,以下を申し述べる。

(1)慰安婦問題は,当時の軍の関与の下に,多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題であり,かかる観点から,日本政府は責任を痛感している。
 安倍内閣総理大臣は,日本国の内閣総理大臣として改めて,慰安婦として数多の苦痛を経験され,心身にわたり癒しがたい傷を負われた全ての方々に対し,心からおわびと反省の気持ちを表明する。

(2)日本政府は,これまでも本問題に真摯に取り組んできたところ,その経験に立って,今般,日本政府の予算により,全ての元慰安婦の方々の心の傷を癒やす措置を講じる。具体的には,韓国政府が,元慰安婦の方々の支援を目的とした財団を設立し,これに日本政府の予算で資金を一括で拠出し,日韓両政府が協力し,全ての元慰安婦の方々の名誉と尊厳の回復,心の傷の癒やしのための事業を行うこととする。

(3)日本政府は上記を表明するとともに,上記(2)の措置を着実に実施するとの前提で,今回の発表により,この問題が最終的かつ不可逆的に解決されることを確認する。
 あわせて,日本政府は,韓国政府と共に,今後,国連等国際社会において,本問題について互いに非難・批判することは控える。

2 尹(ユン)外交部長官

 韓日間の日本軍慰安婦被害者問題については,これまで,両国局長協議等において,集中的に協議を行ってきた。その結果に基づき,韓国政府として,以下を申し述べる。

(1)韓国政府は,日本政府の表明と今回の発表に至るまでの取組を評価し,日本政府が上記1.(2)で表明した措置が着実に実施されるとの前提で,今回の発表により,日本政府と共に,この問題が最終的かつ不可逆的に解決されることを確認する。韓国政府は,日本政府の実施する措置に協力する。

(2)韓国政府は,日本政府が在韓国日本大使館前の少女像に対し,公館の安寧・威厳の維持の観点から懸念していることを認知し,韓国政府としても,可能な対応方向について関連団体との協議を行う等を通じて,適切に解決されるよう努力する。

(3)韓国政府は,今般日本政府の表明した措置が着実に実施されるとの前提で,日本政府と共に,今後,国連等国際社会において,本問題について互いに非難・批判することは控える。


 일한 양외상 공동기자 발표

1. 기시다 외무대신

 일・한간 위안부 문제에 대해서는 지금까지 양국 국장급 협의 등을 통해 집중적으로 협의해 왔음. 그 결과에 기초하여 일본정부로서 이하를 표명함.

 ① 위안부 문제는 당시 군의 관여 하에 다수의 여성의 명예와 존엄에 깊은 상처를 입힌 문제로서, 이러한 관점에서 일본정부는 책임을 통감함.
 아베 내각총리대신은, 일본국 내각총리대신으로서 다시 한번 위안부로서 많은 고통을 겪고 심신에 걸쳐 치유하기 어려운 상처를 입은 모든 분들에 대해 마음으로부터 사죄와 반성의 마음을 표명함.

 ② 일본 정부는 지금까지도 본 문제에 진지하게 임해 왔으며, 그러한 경험에 기초하여 이번에 일본정부의 예산에 의해 모든 前 위안부분들의 마음의 상처를 치유하는 조치를 강구함.
 구체적으로는, 한국정부가 前 위안부분들의 지원을 목적으로 하는 재단을 설립하고, 이에 일본정부 예산으로 자금을 일괄 거출하고, 일한 양국 정부가 협력하여 모든 前 위안부분들의 명예와 존엄의 회복 및 마음의 상처 치유를 위한 사업을 행하기로 함.

 ③ 일본정부는 상기를 표명함과 함께, 상기 ②의 조치를 착실히 실시한다는 것을 전제로, 이번 발표를 통해 동 문제가 최종적 및 불가역적으로 해결될 것임을 확인함. 또한, 일본정부는 한국정부와 함께 향후 유엔 등 국제사회에서 동 문제에 대해 상호 비난・비판하는 것을 자제함.

2. 윤병세 한국외교부장관

 한・일간 일본군위안부 피해자 문제에 대해서는 지금까지 양국 국장급협의 등을 통해 집중적으로 협의를 해 왔음. 그 결과에 기초하여 한국정부로서 이하를 표명함.

 ① 한국정부는 일본정부의 표명과 이번 발표에 이르기까지의 조치를 평가하고, 일본정부가 상기 1.②에서 표명한 조치를 착실히 실시한다는 것을 전제로 이번 발표를 통해 일본정부와 함께 이 문제가 최종적 및 불가역적으로 해결될 것임을 확인함. 한국정부는 일본정부가 실시하는 조치에 협력함.

 ② 한국정부는 일본정부가 주한일본대사관 앞의 소녀상에 대해 공관의 안녕・위엄의 유지라는 관점에서 우려하고 있는 점을 인지하고, 한국정부로서도 가능한 대응방향에 대해 관련단체와의 협의 등을 통해 적절히 해결되도록 노력함.

 ③ 한국정부는 이번에 일본정부가 표명한 조치가 착실히 실시된다는 것을 전제로 일본정부와 함께 향후 유엔 등 국제사회에서 동 문제에 대해 상호 비난・비판을 자제함.(끝)



Announcement by Foreign Ministers of Japan and the Republic of Korea at the Joint Press Occasion
December 28, 2015

1. Foreign Minister Kishida

 The Government of Japan and the Government of the Republic of Korea (ROK) have intensively discussed the issue of comfort women between Japan and the ROK at bilateral meetings including the Director-General consultations. Based on the result of such discussions, I, on behalf of the Government of Japan, state the following:

 (1) The issue of comfort women, with an involvement of the Japanese military authorities at that time, was a grave affront to the honor and dignity of large numbers of women, and the Government of Japan is painfully aware of responsibilities from this perspective. As Prime Minister of Japan, Prime Minister Abe expresses anew his most sincere apologies and remorse to all the women who underwent immeasurable and painful experiences and suffered incurable physical and psychological wounds as comfort women.

 (2) The Government of Japan has been sincerely dealing with this issue. Building on such experience, the Government of Japan will now take measures to heal psychological wounds of all former comfort women through its budget. To be more specific, it has been decided that the Government of the ROK establish a foundation for the purpose of providing support for the former comfort women, that its funds be contributed by the Government of Japan as a one-time contribution through its budget, and that projects for recovering the honor and dignity and healing the psychological wounds of all former comfort women be carried out under the cooperation between the Government of Japan and the Government of the ROK.

 (3) While stating the above, the Government of Japan confirms that this issue is resolved finally and irreversibly with this announcement, on the premise that the Government will steadily implement the measures specified in (2) above. In addition, together with the Government of the ROK, the Government of Japan will refrain from accusing or criticizing each other regarding this issue in the international community, including at the United Nations.

2. Foreign Minister Yun

 The Government of the Republic of Korea (ROK) and the Government of Japan have intensively discussed the issue of comfort women between the ROK and Japan at bilateral meetings including the Director-General consultations. Based on the result of such discussions, I, on behalf of the Government of the ROK, state the following:

 (1) The Government of the ROK values the GOJ’s announcement and efforts made by the Government of Japan in the lead-up to the issuance of the announcement and confirms, together with the GOJ, that the issue is resolved finally and irreversibly with this announcement, on the premise that the Government of Japan will steadily implement the measures specified in 1. (2) above. The Government of the ROK will cooperate in the implementation of the Government of Japan’s measures.

 (2) The Government of the ROK acknowledges the fact that the Government of Japan is concerned about the statue built in front of the Embassy of Japan in Seoul from the viewpoint of preventing any disturbance of the peace of the mission or impairment of its dignity, and will strive to solve this issue in an appropriate manner through taking measures such as consulting with related organizations about possible ways of addressing this issue.

 (3) The Government of the ROK, together with the Government of Japan, will refrain from accusing or criticizing each other regarding this issue in the international community, including at the United Nations, on the premise that the Government of Japan will steadily implement the measures it announced.



 関連:「慰安婦合意検討タスクフォース」の検討結果発表について(外務大臣談話)平成29年12月27日(外務省ホームページ)
    <http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/danwa/page4_003587.html>
    慰安婦TF調査結果に対する文在寅大統領の立場表明/2017.12.28(青瓦台ウェブサイト:韓国語)
    <http://www1.president.go.kr/articles/1915>
    慰安婦問題合意に関する朴槿恵大統領の対国民メッセージ/2015.12.29(韓国海外文化広報院ウェブサイト:韓国語)
    <http://www.kocis.go.kr/koreanet/view.do?seq=4963>
    日韓両外相共同記者発表/平成27年12月28日(外務省ホームページ)
    <http://www.mofa.go.jp/mofaj/a_o/na/kr/page4_001664.html>
    慰安婦問題に対する日本政府のこれまでの施策(外務省ホームページ)
    <http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/taisen/ianfu.html>
    「慰安婦問題を巡る日韓間のやりとりの経緯」河野談話等検討チーム/平成26年6月20日(首相官邸HP)
    <http://www.kantei.go.jp/jp/kakugikettei/2014/__icsFiles/afieldfile/2014/06/20/20140620houkokusho_2.pdf>
    「従軍慰安婦問題の経緯」山本健太郎氏著/レファレンス 2013.9(国立国会図書館ホームページ)
    <http://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_8301279_po_075204.pdf?contentNo=1>
    元慰安婦の方々に対する小泉内閣総理大臣の手紙/平成13年(外務省ホームページ)
    <http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/taisen/letter.html>
    アジア女性基金事業実施に際しての総理の手紙/平成8年(首相官邸ホームページ)
    <https://www.kantei.go.jp/jp/hasimotosouri/speech/1996/0819.html>
    河野洋平内閣官房長官談話/平成5年8月4日(外務省ホームページ)
    <http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/taisen/kono.html>
    慰安婦関連歴史資料(デジタル記念館慰安婦問題とアジア女性基金ホームページ)
    <http://www.awf.or.jp/6/document.html>
    日本政府に対する国際社会の声(女たちの戦争と平和資料館ホームページ)
    <http://wam-peace.org/ianfu-mondai/intl/>
    韓国挺身隊問題対策協議会 戦争と女性の人権博物館
    <http://www.womenandwarmuseum.net/contents/main/main.asp>
    米国下院2007年7月30日決議(従軍慰安婦問題の対日謝罪要求決議) (米国政府印刷局/米国議会ウェブサイト:英語)
    <http://www.gpo.gov/fdsys/pkg/BILLS-110hres121eh/pdf/BILLS-110hres121eh.pdf>
    <https://www.congress.gov/bill/110th-congress/house-resolution/121/text/eh?>
    国連クマラスワミ報告書/1996.1.4(国連ウェブサイト:英語)
    <http://www1.umn.edu/humanrts/commission/country52/53-add1.htm>
    同報告邦訳 荒井信一氏訳及び解説(日本の戦争責任資料センターHP)
    <http://space.geocities.jp/japanwarres/center/library/cwara.HTM>
    「クマラスワミ報告書」に対する日本政府の反論文書の要旨(産経新聞HP 2014.4.1配信)
    <http://www.iza.ne.jp/kiji/politics/news/140401/plt14040109420006-n1.html>
    日韓共同宣言 1998年10月8日 東京 (外務省ホームページ)
    <http://www.mofa.go.jp/mofaj/kaidan/yojin/arc_98/k_sengen.html>
    日本国と大韓民国との間の基本関係に関する条約 東京 1965年6月22日署名,1965年12月18日効力発生 (外務省HP条約データ検索)
    <http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/treaty/pdfs/A-S40-237.pdf>
    財産及び請求権に関する問題の解決並びに経済協力に関する日本国と大韓民国との間の協定 1965.6.22 (外務省HP条約データ検索)
    <http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/treaty/pdfs/A-S40-293_1.pdf>
    <http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/treaty/pdfs/A-S40-293_2.pdf>

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2018.1.12 登載
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